大切な愛車にコーティングを施工したが、どのように洗車をすればよいのか分からない。
あるいは、コーティング施工店で水洗い洗車だけで大丈夫です!納車後1か月間は洗車をしないでください!などなど、沢山の情報が錯綜しており混乱されている方も多いのではないでしょうか?
コーティング職年歴15年の私がお伝えしたいことは、コーティング施工後の洗車方法でコーティングにダメージを加えてしまったり、剥がれてしまう事もあります。
この記事では、コーティング施工車の正しい洗車方法と車を綺麗に維持するために知って頂きたいことを詳しく解説してきます。
関連する記事:車を綺麗に保つための3つの洗車方法と7つの注意点をプロが解説
目次
1章 コーティング施工車の洗車で用意すべき道具
この章では、コーティング車に洗車をする前に、まずは洗車で用意すべき洗車用品をお伝えします。
①カーシャンプーを選ぶ
②洗車スポンジを選ぶ
③水分の拭き上げようクロスを選ぶ
上記、3つがコーティング施工車で用意すべき洗車用品です。
単純に思えるかも知れませんが、これらの洗車用品が数年後の車の輝きを大きく左右しますので1項目づつ確認していきます。
①カーシャンプー選び方
SCHILD🄬コーティング車専用カーシャンプー
容量:290ml
価格:1650円
※上記の価格は2020年5月8日現在の価格です。
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カーシャンプーと言っても沢山の種類がありどれがよいの?
と疑問に思われると思います。
結論から申し上げますと撥水剤入りのカーシャンプーの使用はNGです。
コーティング車に最適なカーシャンプーは中性、弱アルカリ性、弱酸性の3種類であれば何でも大丈夫です!!
3種類もあってどれを選べばよいか分からない方も多いと思いますので下記の図をご覧下さい。
カーシャンプーの種類別の特徴
中性カーシャンプー | 弱酸性カーシャンプー | 弱アルカリ性カーシャンプー | |
特徴 | 一般的なカーシャンプー埃を落とす程度の洗車なら中性シャンプー | 酸性雨のイオンデポジットなどのシミが落としやすいカーシャンプー | 油汚れ(ワックス、排気ガス、花粉、黄砂)などの汚れが落としやすいカーシャンプー |
上記のように用途別にカーシャンプーを使用してあげましょう!
次は、洗車スポンジについて見ていきましょう!
②洗車スポンジの選び方
洗車用のスポンジは出来るだけ柔らかい凹凸があるウレタンスポンジがオススメです。
その理由は、硬いスポンジや凹凸の無いスポンジを使用してしまうと、塗装面に付着した砂利の逃げ場がなくなってしまいます。
せっかく綺麗なボディが砂利とスポンジの摩擦で細かい傷がついてしまうこともあるため、柔らかい凹凸のあるスポンジを使用しましょう!
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③洗車時の拭き上げ用クロスの選び方
洗車時の水分を拭き上げるクロスはマイクロファイバークロスを選ぶようにしましょう!
洗車用品で吸水力がよいセーム革やバスタオルなどを使用する方がいますが、これはコーティングを施工した車の塗装面に無数の細かい小傷を付着させます。
傷がつきやすいセーム革やバスタオルなどのクロスで吹き上げを繰り返すと下記の画像のように沢山の傷がついてしまうので注意しましょう!
上記の画像のように洗車時のスポンジや拭き上げ用のクロスの選別を間違えると細かい傷がついてしまうのです。
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ここまでは、コーティングを施工した車に洗車を行う前の道具の準備について見てきました。
次の章ではコーティング車の正しい洗車方法について詳しく解説していきます。
2章 コーティング車の正しい洗車方法とは
コーティング施工車に正しい洗車を行うことでコーティングの寿命を延ばし、5年後も新車のような状態を維持させることが可能となります。
コーティング車の洗車について詳しく見ていきましょう!
2-1 ガラスコーティング施工後1か月間は水洗い洗車が理想?
ガラスコーティングを施工するとお店から施工後1か月間は洗車しないでください!とか、まめに洗車して下さい!シャンプーは使わないでください!など様々な情報を耳にします。
多くのコーティング取扱い店(カーディーラー、量販店、専門店)が勘違いしていることもあるのでお伝えしますが、ガラスコーティング施工後1か月間は極力洗車はしない方が良いです。
しかし、普段車を使われている方や屋外駐車の方は雨に降られたりして車が汚れてしまいます。その汚れを放置してしまうとコーティング被膜にダメージを与えてしまうため、洗車をする必要があります。
結論をお伝えるすと、ガラスコーティングの乾燥時間(完全硬化)までの時間は自然乾燥の場合は約1ヵ月かかりますので完全硬化するまでは性能が低下するため、極力洗わないようにしましょう!
万が一、雨に濡れてしまった場合はカーシャンプーなどを使用せず、水洗いで洗うようにしましょう。

上記画像はコーティング施工後に熱乾燥にてコーティング被膜を乾燥させている画像です。
熱乾燥を行ったガラスコーティングは数時間で完全硬化するため、気にせず洗車して問題ありません。
また、カーシャンプーでの洗車も可能となります。

次に、コーティング車の最適な洗車頻度について見ていきましょう!
2-2 コーティングした車の理想の洗車頻度
よくコーティングを施工した車は洗車しなくて大丈夫!と勘違いされている方が多くいますが、車のコーティングをした後はマメに洗車する必要があります。
本来コーティングの目的は①汚れづらくする②洗車を楽にする(汚れ落ち)③水の拭き上げが楽になる④輝きが増す。
といったのがコーティング本来の目的です。
しかし、コーティング施工後に、汚れたまま放置していると、コーティング被膜にダメージが加わりコーティングの寿命が低下したり、汚れが固着して取れなくなってしまいます。
上記のイラストは、駐車環境やボディカラーに応じて汚れの付着具合が異なるため理想の洗車頻度が異なります。
理想の洗車頻度を保ち、車の輝きを持続させるようにしましょう!
では、2章の最後は具体的な洗車方法について解説していきます。
ガラスコーティングをした後の洗車頻度についてはこちらの記事をご覧下さい。
2-3 コーティング施工車の正しい洗車方法
ステップ1 ホイールを洗う
まずは、ホイールから洗うようにしましょう!
理由は最初にボディに水をかけてしまうとホイールを洗っている最中に水が乾いてしまいシミになってしまうからです。
ホイールを洗った後にボディを洗うようにしましょう!
ステップ2 ボディに水をかけ汚れを落とす
ホース、もしくは高圧ガンを使用してボディに付着している砂利などの汚れを水圧で落としていきます。
水圧で汚れを落とすことで、砂利の影響で塗装面に細かい傷を付着させるのを軽減します。
ステップ3 たっぷりの泡でボディを洗う
塗装面に負荷がかからないようにスポンジは添えるだけで十分です。
ゴシゴシ、汚れを落とすのではなく、優しく洗っていきましょう!
ステップ4 水分の拭き上げ作業
洗車で最も重要な作業は水分の拭き上げ作業となります。
優しく力を入れないで水分を拭き取っていきます。
※この作業がしっかりできていないと、水分が乾いたシミ(カルキや塩素、カルシウム)が塗装面に固着してしまいます。
ステップ5 ドアの内側の水分を拭きあげる
ドア周りの水分や汚れもしっかりと取り除きます。
水分をそのままにしてしまうとカルキなどのシミが付着するので丁寧に拭き上げれば洗車完了です。
参考になる記事: ガラスコーティングした車の正しい洗車方法・手順をプロが徹底解説
ここまでは、コーティング車の正しい方法について見てきました。
次の章では、コーティング車に絶対にやってはいけない洗車について解説します。
3章 コーティング車に絶対やってはいけない洗車
コーティングを綺麗に保つために洗車をしますが、これから伝えることを知らずにやってしまうとコーティングにダメージを与えてしまう原因となります。
1項目ごとにお伝えしていきます。
2-1 コーティング車に洗車機はNG
コーティング専門店に努めていると、コーティングした車に洗車機をかけても大丈夫?
という質問を頂きます。
コーティングした車への洗車機は基本的にNGです。
なぜかと言うと、洗車機のスポンジやブラシは高速で回転するため、摩擦によるダメージが加わります。
どんなに硬いコーティングを施工していても洗車機に入れると細かい傷がついてしまうため、洗車機の使用は避けるようにしましょう!
しかし、下記の方は別です。
①コーティング後に洗車は全くしない
②手洗い洗車だと洗車の頻度が2.3ヵ月に1回
上記の2つに該当する方は洗車機に入れるようにしましょう!
コーティング施工後に洗車をしないで長期間放置していると、塗装面に汚れが固着してシミになります。
俗に言うイオンデポジットと言われるシミです。このシミが付着すると洗車では取り除くことが出来なくなります。
そのため、洗わないよりは洗車機に入れてシミの付着を防止した方が良いのです。
・コーティング車に洗車機を使用してもコーティングは剥がれない
・どんなに硬いコーティングをしても洗車傷(スクラッチ傷)が付着する
・洗わないとシミが付着するのでマメに洗車機に入れてシミを防止する(スクラッチ傷は付着する)
2-2 水のかけっぱなしはNG
コーティングを施工した車は水圧で汚れがある程度落ちてしまいます。
そのため、車体に水をかけて汚れを落とした後に、拭き取らずに走行して水を飛ばす方や自然乾燥する方がいます!
これは絶対にやってはいけません。
先ほどもお伝えしましたが、水道水にはカルキや塩素、カルシウムなど様々な成分が含まれております。
この物質が乾くと塗装面に残留物として残り、シミを付着させてしまうのです。
車の洗車を行ったら最後まで水を拭き上げるようにしましょう!
2-3 固形ワックス洗車はNG(撥水剤)
コーティング施工後にワックスを使用しても大丈夫?
こんな質問も寄せられます。
車のコーティングを行った後はワックスはしない方が良いです。
理由はワックスの原料は油です。
上部なコーティング被膜の上に油の膜が形成されることで、上部なコーティング被膜に蓋をします。
そして、ワックスの被膜(油膜)が有機系の油汚れを付着させやすくするためやめましょう!
・液体ワックスは使用可(ゼロウォーターなど)
2-4 晴れた日の洗車はNG
車を綺麗にする上で洗車は欠かせません。しかし、晴れた日に洗車することはNGです。
晴れた日に洗車をしてしまうと、洗車時に使用する水が塗装面で乾いてしまい水垢(シミ)が付着してしまいます。
どんなに気を付けていても晴れた日の洗車は水が乾いてしまうので下記のように洗車をすることをおすすめします。
①曇りの日に洗車をする
②早朝の気温が低い時間に行う
③夕方の日が沈み始める時間帯に行う
上記の3つで洗車をすると水道水の水分が乾きづらくなり、シミの付着を軽減します。
2-5 井戸水洗車はNG
自宅に井戸水を引いてある場合や洗車場が井戸水の場合は注意が必要です。
井戸水はカルシウム、鉄分が非常に豊富なため、塗装面に上記画像のような白い斑点状のシミ(イオンデポジット)が付着してしまうため井戸水の洗車は絶対に避けるようにしましょう!
3章 コーティング車の洗車方法についてよく寄せられるQ&A
3-1 コーティング車に高圧ガンを使用しても大丈夫ですか?
はい。大丈夫です。
コーティングした車も高圧ガンを使用して上げることで砂利などが落としやすくなるため、ボディに傷が入りづらくなります。
3-2 コーティング車にシミがついてしまった場合はどうすれば良いですか?
コーティングを施工したボディにシミが付着した場合は、イオンデポジット除去剤などを使用して早めに取り除いて下さい。
長期間シミを放置してしまうと塗装面に侵食してしまいクリーナーを使用しても取れないシミになってしまいます。
イオンデポジット除去剤ならこちらから購入できます。
3-3 コーティングの水弾きが鈍くなったのは剥がれたの?
コーティングの水弾きが弱くなる原因は、塗装面に汚れが固着してしまっている。
もしくはコーティング被膜の表面が傷んでいる可能性があるため、メンテナンスクリーナーを使用して塗装面の汚れを取り除いて下さい。
汚れが固着した状態で放置しているとコーティング被膜にダメージを与えてしまいます。
3-4 そんなに汚れていなければ毛ばたきを使用して大丈夫ですか?
毛ばたきを使用してのお手入れは避けて下さい。
塗装面に付着している埃や砂利はコーティング被膜よりも硬いため、毛ばてきで擦ると塗装面に細かい傷を付着させます。
俗に言うスクラッチ傷(線傷)の原因となりますのでご使用はおすすめしません。
車が汚れた場合は必ず水を使用して洗うようにしましょう!
以上が、コーティング車の正しい洗車方法でした。
最後にここまでのお話を簡単にまとめさせていただきます。
4章 コーティング車の正しい洗車方法のまとめ
コーティングを施工した車の正しい洗車方法とは、
出来るだけ柔らかいクロスやスポンジを使用してカーシャンプーで洗ってあげることです。
コーティングの熱乾燥を行っていない車両はコーティング後1か月間は雨に濡れた場合だけ水洗いで洗車してあげましょう!
1ヵ月以上経過したお車は通常通りカーシャンプーを使用して定期的に洗ってあげましょう!
そして、コーティング施工後に絶対やってはいけないことは下記の通りとなります。
①洗車機は使用しない!
②固形ワックスを使用しない!
③晴れた日に洗車しない!
④水をかけたまま放置しない!
以上の4点を守り、洗車をしてあげましょう!
車のコーティングの寿命は洗車次第で延ばすことが可能となります。
正しい洗車を心がけて頂き、5年後も新車のような状態を維持できることを願っております。
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