カーフィルムには、高い紫外線(UV)をカット効果があり、肌の日焼けや車の内装パーツの劣化を抑えられます。
当記事では、カーフィルムの紫外線カット効果をお伝えすると同時に紫外線カット機能が高いカーフィルムをプロショップのIICが徹底解説していきます。
この機会に、カーフィルム施工による快適な車内空間を実現できればうれしく思います。
目次
カーフィルムとは
カーフィルム施工とは、車内のガラス面内側に特殊なフィルムを施工する作業です。
カーフィルムの中には紫外線カット効果,UVカット効果が得られるものもあり、人間の肌の日焼け防止や、車内の劣化防止に役立ちます。
ただし、どのカーフィルムでも紫外線(UVカット効果)があるわけではなく、施工店によっても仕上がりが異なるため注意が必要です。
関連記事:カーフィルムの必要性って?効果,費用,注意点をプロが解説
カーフィルムの紫外線カット(UVカット)効果とカーフィルムの施工料金
カーフィルムに紫外線カット(UVカット)効果があることを解説しましたが、具体的なカット値や効果が気になる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、カーフィルムによりどれほどUVカットできるのかについて、分かりやすく解説していきます。
カーフィルムの寿命や施工料金の相場に関しても、紹介していきますので施工を検討するうえで参考にしてみてください。
UVカットフィルムの紫外線カット率
フィルムメーカーや商品にもよるものの、UVカットフィルムの紫外線カット率は、99%が一般的です。
ほぼ紫外線をカットできていることは事実ですが、カット率99%と100%のフィルムでは大きな差があります。
紫外線カット率99%と100%の違い
上記、動画はUVカット率99%と100%のフィルムを比較した動画です。
UVカット率100%のフィルムでは日焼けが一切おきない一方で、99%のフィルムでは日焼け対策が万全とは言えません。
下記画像は、UVライトを使用してどれだけUVが侵入するのかを実証した画像となります。
100%UVをカットするフィルムは紫外線ライトを使用しても下記(右側)の画像のように一切日焼けを起こしておりません。
一方で、UV99%カットフィルムの方では日焼けを起こしてしまっております。
紫外線カット率99%のカーフィルムは効果がないというわけではないものの、1%差は大きいということを理解しておくようにしましょう。
UVカットフィルムの寿命
UVカットフィルム(紫外線カットフィルム)の寿命は約5年と言われています。
使用環境や駐車環境にもよりますが、5年以上経過してしまうと、紫外線カット効果が徐々に落ちてきてしまいます。
また、フィルム自体も熱や紫外線で色褪せが発生してしまうので5年経過したフィルムは張り替えを推奨しております。
UVカットフィルムの施工料金相場
UVカットフィルムの施工料金は、施工フィルムや施工店、施工箇所によって異なります。
UVカットフィルム100%と99%の費用相場
費用相場(リア周り)※後部座席より後ろ | 費用相場(フロント周り)※運転席,助手席,フロントガラス | |
紫外線100%カットフィルム | 8万~12万 | 10万~15万 |
紫外線99%カットフィルム | 3万~5万 | 4万~8万 |
オートバックスの費用
リア周りの費用相場 | レガシーなどのワゴン車 | アルファードなどのミニバン |
紫外線カット(低耐久) | 21,000円 | 26,000円 |
紫外線カット(高耐久) | 25,000円 | 31,000円 |
カーディーラーの費用相場(トヨタの場合)
リア周りの費用相場 | 86 | アルファード |
33,000円 | 44,000円 |
カーフィルム専門店の費用相場
カーフィルム専門店 | 費用相場(リア周り)※後部座席より後ろ | 費用相場(フロント周り)※運転席,助手席,フロントガラス |
紫外線100%カットフィルム | 8万~12万 | 10万~15万 |
紫外線99%カットフィルム | 4万~5万 | 5万~7万 |
カービューティーアイアイシーの費用
リアまわり/色付き
以上がカーフィルムのUVカットの費用相場となります。
あくまでも相場であり、お店によってはコーティングなどとセットでの施工により割引してもらえることもあります。
カービューティーアイアイシーのカーフィルムの施工料金はこちら
カーフィルム施工における紫外線カット以外のメリット
カーフィルムを施工する人の大半は、紫外線カットを目的としていますが、それ以外にも3つのメリットがあります。
- 赤外線カット効果がある
- エアコンの効きやすさが向上する
- ガラスの飛散防止や防犯対策になる
ここでは、上記施工メリットの詳細について解説していきます。
赤外線カット効果がある
カーフィルムの中には、紫外線だけでなく赤外線カット効果のある商品も多くあります。
赤外線とは、太陽光線に含まれる光の一種で紫外線とは波長の長さが異なります。
夏場の運転中に、車内がエアコンで冷えているのにもかかわらず、太陽光のジリジリとした熱さを感じるのは赤外線が体に当たっているためです。
赤外線カット効果のフィルムを施工することで、太陽光に当たってもジリジリと熱を感じにくくなり、快適な車内空間を維持しやすくなります。
太陽光が特に当たりやすい、フロントドアやフロントガラスへフィルム施工を検討している方は、赤外線カット率も気にしてみましょう。
赤外線カット効果に関しては、体感機を置いているお店も多くありますので、気になる方は実際に体感してみてください。
エアコンの効きやすさが向上する
カーフィルムには保温効果もあり、車外からの熱い空気や冷たい空気の影響を最小限に抑えられます。
夏は涼しく冬は暖かい車内を保ちやすく、エアコンの使用量も減ることから、燃費の向上にもつながります。
施工箇所にもよりますが、エアコンの効きが悪いと感じている方にも、カーフィルム施工はおすすめです。
ガラスの飛散防止や防犯対策になる
カーフィルムは、事故時のガラス飛散防止や防犯対策効果もあります。
粘着シールのような役割を果たすため、強い衝撃によりガラスが割れたとしても、飛散を防げます。
濃いめのフィルムを貼ることで、車内が外から見えないためプライバシーの保護効果もあります。
人が乗っていない時にも、車内を簡単に物色できないため車上荒らしの対策にも有効です。
UVカットフィルムが施工できる箇所
UVカットフィルムが施工できる箇所は基本的に窓ガラス前面ではありますが、施工箇所によって注意点があります。
ここでは、箇所別に施工できるフィルムや施工する際に知っておくべきことについて解説していきます。
施工した後に後悔しないためにも、必ず理解しておくようにしましょう、
運転席・助手席のUVカットフィルム施工
UVカットフィルムは、運転席や助手席にも施工可能であり、紫外線による日焼けや赤外線の熱光線を防げます。
ただし、前面は安全面の観点から透過率が70%を下回るフィルムは貼れません。
街中で、フロントドアガラスにもスモークフィルムを貼っている車を稀に見かけますが、違法ですので注意しましょう。
運転席や助手席のドアガラスに施工する場合は、透明で紫外線や赤外線のカット効果があるフィルムの施工となります。
フロントガラスのUVカットフィルム施工
前述した通り、フロント3面は透過率70%を下回れないため、フロントガラスも透明フィルムのみ施工可能です。
近年は、透過率70%を下回らないオーロラフィルム(虹色のフィルム)を施工している車もありますが、今後規制が厳しくなる可能性があるためおすすめしません。
ディーラーによっては、自社工場での車検を拒否される可能性もあります。
色のついていない透明フィルムでの施工を検討してみましょう。
リアドア・リアガラスのUVカットフィルム施工
リアドア・リアガラス・リアクォーターガラスは、色付きのスモークフィルムでも問題ありません。
カーフィルム施工のメリットで解説した通り、色付きフィルムはプライバシー保護効果があり、外見も締まりカッコよくなるため、お好みの濃さを選んでみましょう。
濃さには複数種類あり、比較的暗いものでも、車内からの外観は明るめです。
ちなみに、スライドガラスには注意書きのステッカーが貼ってありますが、剥がしても違法ではありません。
剥がしたい場合は、カーフィルム施工時にお店のスタッフへ伝えておきましょう。
サンルーフへのUVカットフィルム施工
サンルーフへのUVカットフィルム施工を行っているお店もあります。
リア5面と同様に色付きフィルムでも問題ないものの、サンルーフへのカーフィルム施工を推奨していないメーカもあります。
施工する場合は、事前に保証などで問題がないかをチェックしておくようにしましょう。
上面がガラスのテスラ車などは、太陽光線の影響を受けやすいため、サンルーフへの施工をおすすめします。
透明フィルムを貼る場合の注意点
運転席や助手席に施工する人が多い透明フィルムですが、貼る前に知っておきべき注意点が2つあります。
- フロントガラスとフロンドドアドアガラスは透過率70%以上が条件
- 透明フィルムでも車検に通らない可能性がある
カーフィルム施工に関するルールについて解説していきますので、理解したうえで依頼するようにしましょう。
フロントガラスとフロンドドアドアガラスは透過率70%以上が条件
前章でも解説した通り、フロントガラスや運転席・助手席のドアガラスにフィルムを貼る場合、透過率が70%を下回ってはいけません。
必ず透明のフィルムを選ぶようにしましょう。
また、ゴーストフィルムといった色付きフィルムは、2024年3月時点で違法ではないものの、今後規制の対象になる可能性があるため、注意が必要です。
透明フィルムでも車検に通らない可能性がある
可視光線透過率が70%以上であれば、フロント3面にフィルムを貼っても違法ではありません。
しかしながら、透明フィルムも使用していくうちに劣化により、透過率が下がる可能性があるため注意が必要です。
紫外線カットフィルムの一般的な寿命は5年であるため、すぐに劣化するわけではありませんが、知識の1つとして覚えておきましょう。
おすすめのUVカットフィルム
この章では、カーフィルム専門店に努める筆者がおすすめのカーフィルムについて紹介していきます。
紫外線100%カットのコボテックサンブロックフィルム
コボテックのカーフィルムは不可能と言われていた紫外線カット効果100%を実現したカーフィルムです。
また、紫外線カット効果と同時に赤外線カット(IRカット)効果も備わっています。
現存するのカーフィルムメーカーの中で、最も効果効能に優れている商品です。
紫外線カットフィルム100%の効果を実証
フィアット500のUVカットフィルム100%の効果とは
テスラモデル3のUVカットフィルムの施工風景動画
紫外線(UV)カットフィルムを施工するなら専門店がおすすめ
カーフィルム施工は、カーショップ・ディーラー・専門店などで依頼できますが、使用するフィルムの材料によって紫外線カット率は全く異なります。
「より良い商品を施工したい」
「UVを100%カットしたい」
と考えている方は、専門店でのカーフィルム施工をおすすめします。
これまでに専門店を利用したことがなく、行きにくいと感じた方は下記の動画をご覧ください。
~カーフィルム専門店の工場見学動画~
オートバックスやイエローハットと専門店の違い
カー用品店でも、お店によってはカーフィルム施工を予約制で受けていることがあります。
料金が安いため、魅力的に感じますが専門店との違いが気になる方もいるでしょう。
カー用品店におけるフィルム施工の特徴
- 扱っているフィルムの品質(紫外線カット率や赤外線カット率が低い)
- フィルム施工設備が整っていない
- 品質が低いものの、比較的安く施工できる
一概には言えないものの、扱っているフィルムの品質は、専門店の方が圧倒的に高いものを使用しています。
専門店にもよるものの、紫外線や赤外線カット効果に力を入れたい場合は、専門店での施工をおすすめします。
フィルムの施工設備なども整っていないため、フィルムとガラスの間にホコリなどが挟まってしまう「ごみカミ」も起きやすいと言えるでしょう。
一方で、専門店よりも安く施工できるため、料金の安さを優先したい場合には、カー用品店をおすすめします。
ディーラーとの違い
ディーラーに関しても、基本的にカー用品店と同じと考えて問題ありません。
フィルムの性能や施工品質に関しては、カー用品店と専門店の中間に位置しています。
お店によるため一概には言えないものの、フィルム施工は自社スタッフではなく外注による施工が一般的です。
UVカットフィルムに関するよくある質問
最後はUVカットフィルムの施工に関する、3つのよくある質問に答えていきます。
- フロントガラスへのフィルム施工は捕まりますか?
- UVカットフィルムは効果がないって本当ですか?
- カーフィルムを施工する際の注意点はありますか?
カーフィルム施工で後悔しないために役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
フロントガラスへのフィルム施工は捕まりますか?
フロントガラスや運転手・助手席のドアガラスへのフィルム施工は、可視光線透過率が70%を下回っていなければ違法ではありません。
赤外線カット率や紫外線カット率、フィルムメーカーに関係なく、透明フィルムであれば施工可能です。
ただし、長期間乗り続けているとフィルムの劣化により、透過率が70%を下回ってしまい、車検に通らない可能性はあります。
また、透過率70%を超えているフィルムでも、オーロラフィルムなどは今後規制が強まる可能性があるため、自己責任で施工するようにしましょう。
UVカットフィルムは効果がないって本当ですか?
UVカット性能が備わっているフィルムであれば、UVカット効果はあります。
ただし、冒頭で解説した通りUVカット率によって効果には大きな差がありますので、なるべく数値の高いものを選ぶようにしましょう。
カーフィルムを施工する際の注意点はありますか?
カーフィルム施工後に関するよくある失敗として「夜間における視界の悪さ」があります。
カーフィルムの中でも特に濃いフィルムをリアガラスなどへ施工すると、夜間に後方が見えづらくなります。
近年はバックカメラなどが付いているため安心ではあるものの、視界の悪さを気にする場合はなるべく薄めのフィルムを選ぶようにしましょう。
フィルムの濃さに関しては、サンプルが用意されており見え方を確認しながら決められます。
まとめ
カーフィルムは紫外線カット効果が得られますが、紫外線(UV)を99%カットするのか100%カットするのかで実際に得られる効果は全く異なります。
カーフィルムを選ぶときは価格で検討するのではなく、紫外線カット率でしっかりと確認しておきましょう。
最後までお読みいただき誠にありがとうございます。カーフィルムを施工して豊かなカーライフが実現できることを願っております。
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