近ごろ流行している艶消し塗装車、街中でもよく見かけるようになりました♪
独特の存在感や重厚感があり、カッコいいですよね!!
一方では、お手入れが大変という話も聞いたことがあるのではないでしょうか?
そこで・・・
「艶消し塗装車の購入を検討している」
「艶消し塗装車を購入したがお手入れ方法がわからない・・」
「今の愛車を艶消し塗装車にイメージチェンジして楽しみたい!」
という方に、艶消し塗装車を安心してお楽しみいただけるような情報を、創業20年以上の実績を誇るカーコーティング・カーフィルム専門店カービューティーアイアイシーがお伝えします!
~著 者 情 報~
勤務先:株式会社カービューティーアイアイシー
役職:取締役技術部長
氏名:落合修明(おちあいなおあき)
積極的に技術力を磨き、技術開発や部下指導に力を入れ、多くのお客様の豊かなカーライフを作りだしている。
商品の仕上がりには一番厳しく、基準の品質をクリアするまで何度もやり直しをさせるほど技術へのこだわりが強い。
運営元:ガラスコーティング・カーフィルム専門店のカービューティーアイアイシー
目次
1章:マットで存在感のある艶消し塗装車の魅力
艶消し塗装車の魅力と言えば、やはり独特の存在感でしょう。
光沢がないにもかかわらず存在感があり、艶が無いことから生まれる重厚感と相まって、高級感を醸し出してくれます。
当運営元であるカービューティーアイアイシーに施工のためにご入庫された艶消し塗装車を一部ご紹介しますので、まずはじっくりお楽しみください♪
【メルセデスベンツ】
【BMW】
【ランボルギーニ】
【アバルト】
【フィアット】
【アルピーヌ】
【日産 GTR】
【トヨタ スープラ】
では、これらの艶消し塗装車は、艶のあるグロス塗装車とどのように違うのでしょうか。
2章:艶消し塗装車とグロス塗装車の違い
艶消し塗装車とグロス塗装車(艶あり塗装車)は、塗装の仕上げ方に違いがあります。
グロス塗装車 | 艶消し塗装車 | |
①カラー塗料後の施工 | クリア塗料などの保護塗料を吹き付ける | なし |
②磨き | クリア塗料を平らに磨き整える | なし |
【グロス塗装車(艶あり塗装車)】
グロス塗装車(艶あり塗装車)は、ボディカラーとなるカラー塗料を吹き付け、その上にクリア塗料などの保護塗料を吹き付けます。クリア塗料を平らに整えることによって光沢と艶が生まれ、グロス塗装車(艶あり塗装車)となります。
【艶消し塗装車(マット塗装車)】
艶消し塗装車は、ボディカラーとなるカラー塗料を吹き付けた状態で完成となります。
グロス塗装車(艶あり塗装車)とは異なり、クリア塗料などの保護塗装を吹き付けず、塗装面も平らに磨かないため、塗装面は凸凹のままとなります。その凹凸が光を拡散させることによって光が人の目に届きにくくなり、艶が無いように見え、艶消し塗装車となります。
では、艶消し塗装車を選択した際のメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
3章:艶消し塗装車の2つのメリット
艶消し塗装車のメリットは主に以下の2つとなります。
メリット1:視覚に訴える圧倒的で独特の存在感
メリット2:極微細な傷や軽度な汚れが目立ちにくい
メリット1
視覚に訴える圧倒的で独特の存在感
なんと言っても、視覚に訴える圧倒的で独特の存在感となります。
先述した通り、光沢がないにもかかわらず存在感があり、艶が無いことから生まれる重厚感と相まって、高級感を醸し出してくれます。したがって、他車との差別化を図りたい方にお勧めとなります!
メリット2
極微細な傷や軽度な汚れが目立ちにくい
艶消し塗装車は、グロス塗装車に比べて極微細な傷や軽度な汚れが目立ちにくいというメリットもあります。
艶消し塗装車は塗装面が凸凹しているため、塗装面が平滑なグロス塗装車より目立ちにくくなります。
4章:艶消し塗装車の5つのデメリット
艶消し塗装車のデメリットは主に以下の5つとなります。
デメリット1:こまめに洗車を行う必要がある
デメリット2:洗車は必ず手洗いで行う必要がある
デメリット3:擦らないように優しく拭き上げる必要がある
デメリット4:傷や固着したシミは再塗装で直す必要がある
デメリット5:カーコーティングやメンテナンスは専用のものを施工する必要がある
では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
デメリット1
こまめに洗車を行う必要がある
艶消し塗装車は、こまめに洗車を行う必要があります。
艶消し塗装車は塗装面が凹凸であるため、塗装面が平滑なグロス塗装車に比べ、水弾きが悪く、汚れが溜まりやすくなり、汚れが入り込んでしまうと除去することが難しくなります。
また、塗装面を汚れや紫外線から保護してくれるクリア塗装を施していないため、カラー塗装にダイレクトにダメージを受けてしまいます。
そのため、艶消し塗装車はグロス塗装車よりこまめに洗車を行う必要があります。
デメリット2
洗車は必ず手洗いで行う必要がある
艶消し塗装車は、必ず手洗い洗車を行う必要があります。
洗車機を使用してしまうと、摩擦で塗装面の凸凹が削られてしまい、光沢が出てしまうためです。
同理由から、コンパウンド(研磨剤)が入ったカーシャンプーの使用も厳禁です。
艶消し塗装車は、絶対に洗車機を使用せず、必ずコンパウンド(研磨剤)が入っていないカーシャンプーを使用し、手洗いで洗車を行うようにする必要があります。
デメリット3
擦らないように優しく
拭き上げる必要がある
▲ガラスコーティング名古屋.com様コラムより(https://procarcoat.com/info/care-for-mattepainting/)
艶消し塗装車の水滴などを拭き上げる際には、擦らないように優しく拭き上げる必要があります。
強く擦ってしまうと、塗装面の凹凸が削られて平滑になり、上記画像のように艶が出てしまいます。また年数を重ね拭く回数が積み重なると、少しずつ凹凸が削られてしまいます。グロス塗装車も強く擦ると傷になるため注意が必要ですが、艶消し塗装車はグロス塗装車以上に擦らないよう注意する必要があります。
傷か汚れか分からずについゴシゴシと強く拭いてしまうと、あっという間に艶が出てしまいます。
決して擦らず、クロスの吸収力を利用するように、そっと優しく拭き上げるように注意しなければなりません。
デメリット4
傷や固着したシミは
再塗装で直す必要がある
艶消し塗装車に付着した傷やシミは再塗装で直す必要があります。
上記画像のように、グロス塗装車(艶あり塗装車)に付着した傷や溶剤で落とせないような固着したシミは研磨作業で落とすことができます。しかし、艶消し塗装車は磨いてしまうと塗装面の凹凸が平滑になり艶が出てしまうため、研磨で落とすことができません。
艶消し塗装車に付いてしまった傷や溶剤で落とせないような固着したシミは、再塗装で直す以外に方法はありません。
デメリット5
カーコーティングやメンテナンスは
専用のものを施工する必要がある
艶消し塗装車には、艶消し塗装車専用のカーコーティングやメンテナンスを施工する必要があります。
多くのカーコーティングやメンテナンス剤は、グロス塗装車向けとして作られており、軽微な傷などの凹凸を埋めて隠し綺麗に見せる成分が含まれているため、艶消し塗装車に使用してしまうと凹凸が埋まってしまい艶が出てしまいます。また使用してしまった場合も、凹凸が均一に埋まるわけではないため、ムラが出てしまいます。
艶消し塗装車には、必ず艶消し塗装車専用のカーコーティングやメンテナンスを施工する必要があります。
【こんな方にお勧め!】
艶消し塗装車のメリットとデメリットから、次のような方にお勧めとなります。
◆他車と差別化を図りたい方
◆ガレージ(車庫)に駐車している方
◆お手入れをこまめに行う方
艶消し塗装車のメリットとデメリットをご覧いただきましたが、
「艶消し塗装車にしてみたいけど、お手入れがちょっと不安・・・」
「いますぐ買い替えるのは難しい・・・」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、今の愛車を艶消し塗装車にイメージチェンジして試してみたり楽しむことができる方法を次にご紹介します!
5章:愛車を艶消し塗装車として楽しむ2つの方法
愛車を艶消し塗装車として楽しむ方法は以下の2つとなります。
方法1:プロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工する
方法2:艶消し塗装を施工する
メリット | デメリット | |
プロテクションフィルム ラッピングフィルム | 剥がして元に戻すことができる 傷や汚れを防ぐことができる 施工期間が短い | 比較的高価 |
塗装 | 比較的安価 | 元に戻すことができない 施工期間が長い |
方法1
プロテクションフィルムや
ラッピングフィルムを施工する
▲当運営元であるカービューティーアイアイシーが艶消しプロテクションフィルム(保護フィルム)施工したフェラーリローマ
愛車を艶消し塗装車として楽しむお勧めの方法は、プロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工することです。
プロテクションフィルム(保護フィルム)は、飛び石・生活傷・鳥糞などからボディを保護することを目的とした、車のボディ表面に貼る専用の保護フィルムです。
ラッピングフィルムは、車のボディやパーツの表面に貼るカラーチェンジ用のカーフィルムです。
どちらもボディ全体に艶消しのフィルムを施工することで、艶消し塗装車に変身させることができますし、剥がして元の塗装に戻すこともできるので、査定にも響くことなく、手軽に艶消し塗装車を楽しむことができます。
特に1番お勧めの方法は、プロテクションフィルムとなります。
プロテクションフィルムは、ラッピングフィルムと比べて高価ではありますが、飛び石などからボディを保護する機能性や耐久性に優れているためです。
【関連記事】
「プロテクションフィルムとは効果や費用、種類をプロが徹底解説」
方法2
艶消し塗装を施工する
愛車を艶消し塗装車として楽しむもう1つの方法は、艶消し塗装を施工することです。ボディカラー塗料を吹き付け再塗装し、先述した通り、クリア塗料などの保護塗装を吹き付けず塗装面も平らに磨かないことで、艶消し塗装車に変身させることができます。
DIYでも施工可能ですが、下地磨き・脱脂処理・ムラの無い均一塗装などと1つ1つの工程の難易度が高く、失敗のリスクや仕上りの品質を考えると専門業者での施工をお勧めします。また、塗装後は元に戻すことはできないため、改めて再塗装する必要があります。
6章:愛車を艶消し塗装車として楽しむ際にかかる費用
愛車を艶消し塗装車として楽しむ際にかかる費用は以下の通りです。
専門業者 | DIY | |
プロテクションフィルム | 100万~200万円程度 | – |
ラッピングフィルム | 40万~100万円程度 | – |
塗装 | 30万~ | 1~2万円程度 |
1.プロテクションフィルムや
ラッピングフィルムを施工する際の費用
▲当運営元であるカービューティーアイアイシーの料金表(2023年12月現在)
プロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工する際の費用は、基本的にどの専門業者でも、フィルムの種類、車種、ボディサイズにより料金が設定されます。
フィルムの性能、車種ごとのボディの形状による施工の難易度、ボディサイズによるフィルムの使用量が異なるためです。
艶消し塗装車に変身させるためボディ全体への施工が必要となり、プロテクションフィルムは100万~200万円程度、ラッピングフィルムは40万~100万円程度が目安となります。
また、DIYでの施工も可能ではありますが、一般的にフィルムは一部のパーツ用の小さなサイズでの販売となるため、ボディ全体に必要なフィルムを入手しにくく、施工もとても難しいため、必然的に専門業者・専門店での施工となります。
【参考記事】
プロテクションフィルムとは効果や費用、種類をプロが徹底解説
2.艶消し塗装をする際の費用
【専門業者による塗装の場合】
▲全塗装専門工場ボーラーズ様HPより(https://zentosou.black/kakaku/)
専門業者で艶消し塗装する際の費用は、基本的にどの専門業者でも、ボディサイズ、パーツの脱着やマスキングなどを行うかといった工程の違いにより料金が設定されます。ボディサイズによって使用する塗料の量が異なりますし、ドアを外して内側も塗装するなどの作業工程数により異なるためです。艶消し塗装車に変身させるためボディ全体への施工が必要となり、専門業者では軽自動車は30万円前後~、ミニバンなどは40万円前後~が目安となります。
【DIYによる塗装の場合】
DIYで艶消し塗装をする際の費用は、塗料、下地磨き・脱脂処理・一般的に塗装する際に使用する刷毛やローラーの費用を含めて1~2万円程度が目安となります。
専門業者に依頼するよりも費用は非常に安価となりますが、下地磨き・脱脂処理・ムラの無い均一塗装などと1つ1つの工程の難易度が高く、失敗のリスクや仕上りの品質を考えると専門業者での施工をお勧めします。
7章:艶消し塗装車を楽しむなら専門店がおすすめ
艶消し塗装車の場合でも、愛車を艶消し塗装車に変身させて楽しむ場合でも、どちらの場合でも艶消し塗装車を楽しむなら専門店がおすすめとなります。
その理由は主に以下の4つです。
理由1:プロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工できる技術がある
理由2:やり直しできない艶消し塗装車へのカーコーティングを施工できる技術がある
理由3:塗装の失敗のリスクを避けることができる
理由4:難しいお手入れやメンテナンスを任せることができる
では1つずつ見ていきましょう。
理由1
プロテクションフィルムやラッピング
フィルムを施工できる技術がある
艶消し塗装車をきれいに長く楽しむなら、カーフィルム専門店がおすすめです。
■難しい施工にも難なく対応してくれる
艶消し塗装車はお手入れが難しいため、新車のうちにカーフィルムで保護することもおすすめですが、カーフィルム専門店では、施工が難しいプロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工できる技術があり、艶消し塗装車の質感を損ねることのないカーフィルムや、艶消し塗装車に変身させる艶消しカーフィルムなど、目的に合わせたカーフィルムが用意されているためです。
■施工技術が突出して高く仕上がりに安心できる
また、プロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工する際には、洗車と脱脂処理を行い、各パネルの形状に合わせてカットしたカーフィルムをそれぞれパネルに合わせて塵や埃が入らないように貼り、ヘラで空気を押し出しながらピッタリと貼り付け、ヒートガンで熱風を当てて圧着させる必要があります。施工工程が多い上に、凹凸や湾曲のあるボディに貼り合わせることは至難の業です。
■グロス塗装車に戻したい時に、ボディを傷めず戻す技術を有している
更に、グロス塗装車をカーフィルムで艶消し塗装車に変身させたが、やはりグロス塗装車に戻したいという場合にも、カーフィルム専門店ならボディを傷めることなく剥がすことができます。
艶消し塗装車をきれいに長く楽しむなら、施工が難しいプロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工する技術があり、各フィルムをボディを傷めることなく剥がすこともできる、カーフィルム専門店に依頼することをおすすめします。
【参考記事】
「お勧めのカーフィルム専門店8選!優良ショップ選びの5つのポイント」
理由2
やり直しできない艶消し塗装車への
カーコーティングを施工できる技術がある
艶消し塗装車をきれいに長く楽しむなら、カーコーティング専門店もおすすめです。
艶消し塗装車はお手入れが難しいため、新車のうちにカーコーティングで保護することもおすすめですが、カーコーティング専門店では、艶消し塗装車専用のコーティング剤が用意されており、下地処理も正しく施工することができ、失敗することなく施工する技術や経験があるためです。
万が一施工に失敗した場合、コーティング被膜を磨いて落とし再施工するのですが、艶消し塗装車は磨いてしまうと艶が出てしまうため失敗が許されません。
艶消し塗装車をきれいに長く楽しむなら、艶消し塗装車専用コーティングを失敗することなく施工できるカーコーティング専門店に依頼することをおすすめです。
【参考記事】
「ワックスとガラスコーティングの違い」
「ガラスコーティングのメリットや施工後のお手入れなど徹底解説」
「コーティング専門店おすすめ9選と信頼できるショップ7つの見極め方」
理由3
塗装の失敗のリスクを
避けることができる
愛車を塗装で艶消し塗装車に変身させて楽しむなら、塗装専門店がおすすめです。
塗装専門店では、好みの色にムラなく塗装する技術があるためです。
車を塗装する際には、洗車で汚れを洗い流し、紙やすりなどで下地を磨き、脱脂処理をし、ボディ以外に塗料が付着しないようマスキングをし、艶消し材を混ぜた塗料で塗装を行い、24時間以上乾燥させる必要があります。凹凸や湾曲のあるボディにムラなく塗装し、しっかり乾燥させて定着させることは難しい作業となります。
ボディの状態に応じて下地処理から塗装・乾燥までを行うことができる塗装専門店に依頼することをおすすめします。
理由4
難しいお手入れやメンテナンスを
任せることができる
艶消し塗装車を安心して綺麗に長く楽しむなら、カーフィルム専門店やカーコーティング専門店などのカーディテーリング専門店がおすすめです。
先述した通り、艶消し塗装車は塗装面の凹凸に汚れや水が溜まりやすく、少し擦ってしまうだけで光沢が出てしまうなど、グロス塗装車に比べてお手入れやメンテナンスが簡単ではありません。
カーディテーリング専門店では、艶消し塗装車専用のカーシャンプーやメンテナンス剤などが用意されており、各車両ごとにボディの状態を見極め、適切なケアをすることができる技術や経験があります。
艶消し塗装車を安心して長く楽しむなら、難しい艶消し塗装車のお手入れやメンテナスを正しく行うことができるカーフィルム専門店やカーコーティング専門店などのカーディテーリング専門店に依頼することをおすすめします。
【関連記事】
「ガラスコーティングメンテナンスのやり方,注意点5つをプロが解説」
上記のように、専門店でのお手入れをおすすめしていますが、時間がない場合や軽微な汚れなど、自分でお手入れしたい場合もあると思います。
そこで次に、艶消し塗装車の正しいお手入れ方法をご紹介します。
8章:艶消し塗装車のお手入れ方法
艶消し塗装車のお手入れは以下の手順で行いましょう。
手順1:手洗い洗車で汚れを落とす
手順2:洗車で落ちないシミはイオンデポジット除去剤を使用する
手順3:イオンデポジット除去剤でも落ちないシミはお湯で浮かせて落とす
手順4:柔らかいマイクロファイバークロスで水分を優しく十分に拭き取る
では1つずつ詳しくご紹介していきます。
手順1
手洗い洗車で汚れを落とす
艶消し塗装車の塗装表面に汚れや水シミを確認したら、まず始めに、手洗い洗車で汚れを落としましょう。
艶消し塗装車は少し擦ってしまうだけで塗装面の凹凸が削られて表面が滑らかになってしまい、光沢が出てしまいます。そのため、洗車機の使用は絶対にNG、コンパウンド(研磨剤)が入ったカーシャンプーの使用も厳禁です!また、塗装面の凹凸を埋めて艶を出してしまうワックス入りのシャンプーの使用も厳禁です!
艶消し塗装車の汚れや水シミは、速やかに、ノーコンパウンド・ノーワックスの中性または弱酸性のカーシャンプーを使用し、柔らかいスポンジで優しく手洗いで洗車をしましょう。
【関連記事】
「車を綺麗に保つための3つの洗車方法と7つの注意点をプロが解説」
「ガラスコーティング後に洗車機は絶対NG!塗装面が傷だらけに!」
手順2
洗車で落ちないシミは
イオンデポジット除去剤を使用する
手洗い洗車で落とせなかったシミは、イオンデポジット除去剤を使用して落としましょう。
イオンデポジットは、カルキ・塩素・カルシウム・マグネシウムなどが含まれる水道水や、花粉・黄砂・排気ガスなどが含まれる酸性雨が塗装面に付着し、水分が蒸発した際に残留物としてミネラル分や汚れが塗装面に残ってしまうことで発生し、通常のカーシャンプーなどでは落とすことが難しい初期の雨染み・水シミとなります。
洗車で落とせなかったイオンデポジットであれば、グロス塗装車と同じく、イオンデポジット除去剤などの弱酸性ケミカル剤を使用して除去しましょう。
【!注意! 】
酸性のケミカル剤を使用する際は、ガラスやメッキモールに付着しないように注意しましょう!
酸性はガラスやメッキモールを傷めてしまいます。
付着させたくないパーツを養生して保護すると効果的です。
【関連記事】
「イオンデポジット,ウォータスポットの落とし方と対策をプロが解説」
手順3
イオンデポジット除去剤でも
落ちないシミはお湯で浮かせて落とす
イオンデポジット除去剤などの酸性ケミカル剤で落とせなかったシミは、お湯を使用して浮き上がらせて落としましょう。
汚れの種類によっては、お湯を使用することで汚れが分解されて浮き上がってくることがあるためです。
柔らかいマイクロファイバークロスに70℃くらいのお湯をかけ、シミが付着している塗装面に当てて汚れを浮き上がらせて落としましょう。熱湯は塗装面を傷める恐れがあるため使用しないようにしましょう。
手順4
柔らかいマイクロファイバークロスで
水分を優しく十分に拭き取る
洗車などの後に出た水分は、柔らかいマイクロファイバークロスで優しく十分に拭き取りましょう。
艶消し塗装車は少し擦ってしまうだけで塗装面の凹凸が削られて表面が滑らかになってしまい、光沢が出てしまいます。また、塗装面の凹凸に水分が溜まりやすいため、十分に拭き取る必要があり、グロス塗装車以上に注意が必要です。
洗車後に限らず雨などの水分は、速やかに柔らかいマイクロファイバークロスで優しく十分に拭き取りましょう。
9章:艶消し塗装車のお手入れの6つの注意点
艶消し塗装車のお手入れの際には、特に以下の6つ点に注意しましょう。
注意点1:汚れやシミを発見したら速やかに手洗い洗車をする
注意点2:洗車機は絶対に使用しない
注意点3:研磨剤(コンパウンド)やワックス入りの溶剤は使用しない
注意点4:絶対に擦らない
注意点5:水滴は放置せず十分に拭き取る
注意点6:カーワックスは使用しない
前章までに述べた内容と重複する点もありますが、特に重要な注意点ですので改めてご紹介します。
注意点1
汚れやシミを発見したら速やかに手洗い洗車をする
艶消し塗装車に汚れやシミを発見したら、速やかに手洗い洗車を行いましょう。
艶消し塗装車の塗装面は凹凸であるため、塗装面が平滑なグロス塗装車に比べ、水弾きが悪く汚れが溜まりやすい上に、汚れが入り込んでしまうと除去することが難しく、放置すると落とせないシミとなってしまいます。
また、塗装面を汚れや紫外線から保護してくれるクリア塗装を施していないため、カラー塗装にダイレクトにダメージを受けてしまいます。
艶消し塗装車に汚れやシミを発見したら、放置せずにできる限り早く手洗い洗車を行いましょう。
注意点2
洗車機は絶対に使用しない
艶消し塗装車を洗車する際には、洗車機は絶対に使用しないようにしましょう。
洗車機で洗車すると、艶消し塗装車の塗装面の凹凸が削られて表面が滑らかになってしまい、光沢が出てしまいます。
艶消し塗装車を洗車する際は、絶対に洗車機は使用せず、手洗いで行うようにしましょう。
注意点3
研磨剤(コンパウンド)や
ワックス入りの溶剤は使用しない
▲Amazonに掲載されているシュアラスター様のカーシャンプー
艶消し塗装車には、研磨剤(コンパウンド)やワックス入りの溶剤は使用しないようにしましょう。
研磨剤(コンパウンド)入りの溶剤を使用すると、塗装面の凹凸が削られてしまいます。ワックス入りの溶剤を使用すると、塗装面の凹凸を埋めてしまいます。どちらも塗装面を平らにしてしまうため、艶が出てしまいます。
上図で示したカーシャンプーに限らず、全ての溶剤に関して、必ず研磨剤(コンパウンド)やワックスが入っていない溶剤を選ぶようにしましょう。
注意点4
絶対に擦らない
艶消し塗装車は絶対に擦らないようにしましょう。
艶消し塗装車は少し擦ってしまうだけで塗装面の凹凸が削られて表面が滑らかになってしまい、光沢が出てしまうため、グロス塗装車以上に注意が必要です。
傷か汚れか分からずについゴシゴシ擦ってしまうと、あっという間に艶が出てしまいます。
艶消し塗装車は決して擦らないようにしましょう。
注意点5
水滴は放置せず十分に拭き取る
艶消し塗装車の洗車後や雨などの水滴は十分に拭き取りましょう。
艶消し塗装車の塗装面は凸凹しているため、水弾きが悪く、水滴が残りやすくなります。水滴が残っているとシミになってしまい、イオンデポジット除去剤などの溶剤では落とせないほど固着したシミになると、磨いて落とすことができない艶消し塗装車は、再塗装する以外にシミを落とす方法はありません。
艶消し塗装車に付着した水滴は放置せず、柔らかいマイクロファイバークロスを使用し、クロスの吸収力を利用して優しく十分に拭き取るようにしましょう。
注意点6
カーワックスは使用しない
艶消し塗装車にはカーワックスを使用しないようにしましょう。
カーワックスを使用してしまうと、塗装面の凹凸のすき間をワックスで埋めてしまい、平らになることで艶が出てしまいます。元来カーワックスは艶を出すためのものなので、艶消し塗装車には不向きです。
10章:まとめ
艶消し塗装車は、光沢がないにもかかわらず存在感があり、艶が無いことから生まれる重厚感と相まって、高級感を醸し出してくれます。
その一方で、その魅力を維持し続けるには、こまめな手洗い洗車や摩擦を避けたお手入れなど、お手入れには注意が必要です。
しかしながらその魅力を味わってみたい!という方には、現在の愛車にプロテクションフィルムやラッピングフィルムを施工し、艶消し塗装車に変身させて楽しむことがお勧めとなります。
プロテクションフィルムやカーラッピング施工は、艶消し塗装車に変身させるだけでなく、ボディを傷・汚れ・劣化から保護することもできます。
愛車が艶消し塗装車であるという方は、新車のうちに艶消し専用のプロテクションフィルムやカーコーティングで保護することで、お手入れが楽になり、きれいな状態を長く維持することができます。
また、正しいお手入れ方法でこまめにケアすることでも十分に楽しむことができます。
この記事により、艶消し塗装車をきれいに長く楽しむことができましたら幸いです♪